静寂と怪物！ 超簡単あらすじ解説Part.014『クワイエット・プレイス』

公開年: 2018
監督: ジョン・クラシンスキー
キャスト:
ジョン・クラシンスキー（リー・アボット）
エミリー・ブラント（エヴリン・アボット）
ミリセント・シモンズ（リーガン・アボット）
ノア・ジュープ（マーカス・アボット）
ケイド・ウッドワード（ボー・アボット）

上映時間: 90分

あらすじ

怪物の出現により荒廃した世界。その怪物は音に反応し、即座に音源に襲いかかる。アボット一家は細心の注意を払い、静寂を保ちながら生活していた。しかし、かすかな音すら即死に繋がる状況の中、一家の母親エヴリンの出産が迫る。それは彼らにとって最大の危機の到来だった。。。
音を出さないで生活するのってめちゃくちゃ大変そうなんです。オナラもろくに出せない世界。。。（笑）そんな新感覚ホラーとして話題を呼んだ本作をご紹介します〜。

音を出さないサバイバル術

音を出したら危険な世界ということで、音を出さない工夫が随所に見られます。例えば会話は基本的に手話で行います。
また、外を歩く時はあらかじめ砂利敷いた道を裸足で移動します。怪我をしそうだし、冬はとても寒そうです（←そこかい！）
あとはこの両親、元々何者だったんだろうと思わせるぐらい、基本スペックが高いんです。お父さんは、故障した機械などを直してしまうので、機械系のエンジニアのような感じなのかなー、と思わせながら、食料の調達まで難なくこなしてしまうスキルも持ち合わせています。
お母さんは、医療系の仕事に従事していたのかと思わせる傷の手当や知識を持ち合わせながら、子供たちに勉強を教えたりするシーンもあり、なかなかな博学さが伺えます。とても頼もしくてかっこいい両親なんですね。

怪物とは？

そんな世界に突然登場した怪物なんですが、特徴を少し紹介してみます。

超敏感な聴覚を持つ

彼らは完全に盲目で、目がない。代わりに、耳（鼓膜のような器官）が異常に発達しており、かすかな音でも瞬時に察知する。音の発生源を瞬時に特定し、超高速で移動して襲いかかる。

驚異的なスピードと攻撃力

俊敏な動きで、音がした場所に一瞬で到達する。身体能力も非常に高く、壁を登ったり、強靭な爪で獲物を一撃で仕留めることができる。一度襲われたら逃げるのはほぼ不可能。

ほぼ無敵の装甲

体の表面は弾丸を弾くほど硬い装甲で覆われている。人間の武器では倒すのが非常に難しく、通常の銃や爆発物ではダメージを与えられない。しかし、ある「弱点」が存在する…（※ネタバレ回避）。
そんな怪物がいる状況の中、出産が控えているという。陣痛がきたら声が出てしまいそうだよね、赤ちゃん産まれたら泣くよね・・・？大丈夫なのか？その辺りも恐怖でしかない。。。

静けさを最大限に活かした恐怖演出

なんと言ってもこの演出が斬新で、従来のホラー映画ってどちらかと言ったらBGM、効果音を入れて音で驚かせてきましたが、今作は全く逆で音を出したら危険な世界なので基本的には"ずっと静か"なんです。
特に、長女リーガン（聴覚障害を持つ少女）の視点では音がまったく聞こえなくなるんです。逆に"音を出さない音響デザイン"って言ったら良いのか分かりませんが、、、静寂の恐怖というか、全く新しい感覚の恐怖を体験できるんです。

最後に

極力音を出さないようにすることで、シーンとした張り詰めた緊張感をさらに押し出した世界観を描いているんだろうなと思います。会話や解説がない分、こちら側が色々と考えさせられてしまうというか、多くは語らないというようなところは本当に新しい体験を得られる面白い作品になっています。

観ている最中は、なんとなく音を出さないで観ることになるかと思います（笑）

では、また！